近年AI化が進む一方でプログラマーや開発者の人口減少が懸念されており、こうした問題を解決すべく、Python等のプログラム言語の習得が必要不可欠な時代に現在直面しています。
そんな中初心者がプログラム言語を知らなくても、AI開発をもっと手軽に利用できる、「ノーコード」による開発環境を構築する動きも広まってきています。そこで、このノーコードとAI開発の関係性について解説していきます。
ノーコード(No Code)について
ノーコードとは、「プログラムコードを書かずに、仕組みやアプリケーションを開発することを言います。」
プログラム言語の知見がない初心者の方でも、手軽に仕組みが構築できるための機能やプラットフォームを活用すれば、手軽に開発ができるようになります。
基本アプリケーションの開発を行う際にはプログラミングによるソース記述による開発が必要不可欠ですが、このノーコードであれば、プログラミングによる開発は必要ありません。専用のプラットフォームや機能を用いて、仕組み化していきます。
パワーポイントやワードプレスのようなボタンや画像を配置したりして、仕組みを手軽に構築できることで、開発者も増やすことできるのです。
ノーコード開発によるメリット・デメリット
ノーコードにおけるシステム開発には、様々なメリット・デメリットがあります。
<ノーコードの主な4つのメリット>
- 開発者の工数削減・人員増加
- 初心者の方でも手軽に始められる
- プログラミングができなくてもOK
- バグが発生しづらい
まずプログラミングを覚えなくてよいため、その専用プラットフォームの使い方さえ学んでしまえば、初心者の方でも手軽に作ることができます。また初心者だけではありません。実際プログラミングの記述がなくなるため、専門開発者の作業工数も大幅に削減できます。すでにプラットフォームが出来上がっていますので、プログラミングのバグやデバッグなどは一切気にする必要がありません。
このように、プラットフォームの利用方法さえ理解してしまえば、誰でも手軽にできるメリットがあります。しかし、その反面、高度な動きに弱いデメリットがあります。
<ノーコードによるデメリット>
- 複雑な制御が組み込めない
ノーコードによるデメリットは、その利用するプラットフォームに組まれている機能しか利用できない点にありません。煩雑化したロジックや制御が必要とするものに対しては、そのロジックが組まれていないプラットフォームでは利用できなくなります。
ただこうしたデメリットも、ノーコードの発展に伴って解消されていくことは間違えありません。
ノーコードの機能でカバーできないものは、ローコードと言われるプラットフォームを活用して、ノーコードでは補えない機能をプログラミングを組み込んで、独自仕様にシステム変更できるものも用意されています。
AI向けノーコードプラットフォームの事例と将来性
ここ近年AI開発者向けのノーコードプラットフォームを利用することで、手軽にAI開発ができるとされ注目されてきています。そのAI向けのノーコード開発ツールには、下記のようなものがあります。
- Humanome Eyes
- Matrix Flow
- UMWELT
こうしたAI開発向けのノーコードプラットフォームを利用することで、基本的な開発機能を手軽に操作でき、AI専門スキルがない方でも開発ができるようになります。
基本的なAI技術開発はこうしたもので手軽に作成し、高度なロジックが必要なものは、プログラミングを活用するなどして業務改善を図ることができます。
このAI向けのノーコードプラットフォームの開発は、現在多くのIT企業が参入し始め、独自ツールをリリースし販売し始めてきているため、今後高性能なAI技術向けノーコードプラットフォームの独自ツールがリリースされ、市場参入の拡大が予想されます。
まとめ
日本における少子化や人口減少の問題は、IT業界においても非常に重大な影響を及ぼすおそれがあります。そのため、こうした課題を解決する方策に、工数削減や人件費削減そしてITデジタル化に向けて、いかに作業効率化かつ迅速にIT化を推進できるかが大きな課題です。
AI化に伴い、このAI開発者向けのノーコードプラットフォームの発展は、AIを生み出すための技術そのものも効率化できるより良い未来を導く鍵となることでしょう。