やってみよう、ものづくりDX_Airtableで工程管理編

やってみよう、ものづくりDX_Airtableで工程管理編

師が走ると書く師走。
みなさんもこの年末年始、非常に忙しい日々を過ごされていることと思います。

働き方改革や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により、在宅勤務がしやすい状況、ツールが出てきているのにも関わらず、なぜ我々はこんなにも忙しい日々を過ごしているのでしょうか。その疑問、もしかしたらAirtableを使って工程管理することで解決できるかもしれません。

今回は、中小企業のものづくりを支援しているゴロさん(@GGoroyam)とある会社さんの取り組みをご紹介いたします。

工程管理とは

工程管理とは、主に生産管理の現場で効率的に生産できるようにヒトやモノを配置、管理することを指します。工程は作業を進める順序や進捗のことを指すため、人によってはタスク管理と言ったりもします。今では生産管理の現場に留まらず、web制作などでも使われるようになってきているため、みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

この記事を読んでくださっている人の中には、web系のお仕事をされている人もいらっしゃることでしょう。例えば、あなたが社長の会社で今から1ヶ月後にホームページをリリースしたいとします。Aさんにデザインを、Bさんには出来上がったデザインを元にコーディング(Webデザインをブラウザ上で見える形にするためにソースコードを記述すること)をお願いするとします。

この場合、Aさんにいつまでにデザインを仕上げてもらって、Bさんにはいつからコーディングに着手してもらうかテストサイトのリリース日はいつかなどスケジュール設定を行わなければいけません。
ここが見える化できていないと、期日通りにホームページをリリースすることができないかもしれません。

このように工程管理は非常に大切なものになってきています。生産管理の現場ですと更に細かく工程が分かれていくため、工程管理を怠った結果、納期遅れが発生、ということも発生してしまいます。

逆に適切な工程管理を行うことで[ムリ・ムダ・ムラ]を減らすことができ、生産性が向上できる効果が見込めます。その役割を担ってくれるのが、今回ご紹介するAirtableです。

Airtable公式サイトはこちら↓
https://www.airtable.com/

現場活用例_生産スケジュールの自動生成

とある現場で既に実施しているスケジュールの一例がこちらです。

(保守内容があるため、画像を一部加工しております)

このスケジュールは目標完成日(納期)を設定することで、各作業に紐づけられた標準作業工程数が計算されたものが自動生成されています。更にガントチャートとして表示を行うことで、誰もが見やすく可視化されました。

これまで、職人さんの長年の勘や経験に頼り切りだった計画部分も事前に生産スケジュールの全容把握が出来ることで、スムーズな工程管理ができるようになっています。

スムーズな工程管理ができる=みんなが働きやすく、成果が出せる状況となるため、誰かに無理な負担がかかったり、長時間労働になるリスクを減らす効果も見込めます。

取り組んだこと1_事実確認・現状把握

まずゴロさんが取り組んだことは[事実確認]と[作業の見える化]。そのため、社内会議に参加したり、社長を含む従業員一人ひとりから業務内容の聞き取りを実施し、全員の認識と事実を確認。

ここのヒアリング作業が全体の8割の時間がかかったそうです。ただ、ここは必要な部分で、次同じことがあったとしても削れない部分であったとゴロさんが教えてくれます。

ゴロさん曰く、「丁寧に一人ひとりの意見をお伺いすることで、現場の皆さんの『まずはやってみよう!』を引き出せたと考えています。やはり使っていただく人、皆さんのためのものなので、誰かにしわ寄せが行ってしまうと本末転倒なので。」とのこと。

一人ひとりお伺いしたことでわかった事実とは、現場の作業では[Excel管理]が行われているが、システムや情報共有ルールなどが無いため、[個々人の知識で作成したバラバラのExcel]が乱立しているというものでした。

また、データ化されていない保管書類も多く、特に[現品表]と呼ばれる記録表は紙、Excelとグループ(部署)ごとによって対応方法が分かれるため、保管場所も異なり、物理的に探す時間がかかっています。

全従業員の方々からヒアリングできたことで、今なにをやるべきか、明日何をやるべきかといった[作業の見える化]ができると、皆さんが働きやすい状況が作れるという仮説に確信を抱いたそうです。

また、このヒアリング内容を仕組み化できればで生産スケジュールの自動生成ができるのでは、と新しい仮説を立てました。

取り組んだこと2_工程を分解する

取り組んだこと1でわかった各作業について、最小単位の工程に分けていきました。 その工程ごと、担当者ごとに分けて作業時間を計算。

すると、今までに生産したことのある既存製品であれば、[事前に作業時間をひもづけた過去事例を組み合わせる]ことで、[(ある程度)自動で工程が算出できる=生産スケジュールがわかる]状況に持っていけることが判明しました。

自動で出てきた生産スケジュールに、クライアントからの[納期・個数変更]対応を組み込むことで、現在行なっている作業とほぼ同様の効果が得られることもわかりました。

取り組んだこと3_Airtableに入力

  • Airtbaleをデータベースとして活用し、事前に様々なマスタ情報(製品、作業工数、担当者など)を入力
  • 既存製品は工程がわかっているため、工程をマスタ情報と紐づける
  • (ここまでの作業を行うことで、「生産数を記入→必要工数が算出」されるように。)
  • 工程ごとに目標完成日(納期)から逆算して(目標)作業開始日、(目標)作業終了日を算出できるように設定

「既存製品の製作数量」「目標完成日(納期)」を入れることで、その作業工程ごとの生産スケジュールが自動的に生成されるようになりました。

気になるAirtableの費用

今回の仕組みの中で使ったプランはProプランとのことです。

※Airtableの料金表 2021年12月28日時点

年払いの場合11アカウントあたり月額20ドル、およそ2,297円で使用することができます。
※1ドル = 114.83円で計算

今回の事例では1アカウントのみで活用できているため、月額約2,297円、年間でも27,564円で自分たち用のサービスを使えることになります。こういったノーコードツールが出てくる前は、独自のシステムを作るには数百万円、数千万円かかっていたため、非常に安価と言えますね。

今後に向けて

Airtableでの自動生成のロジックは、何度も現場の方々の意見を聞いて、作り直して今のカタチになったそうです。現在、試験稼働が終わり、2022年より本格活用予定とのことです。

また、2022年の新たな取り組みとしては、生産管理と切っても切れない関係の在庫管理についてもまずは1製品から実施していく予定です。

こちらはタブレットでも入力できるように入力フォーマット準備をすることで、現場でも事務所でもどこからでも同じ内容を即時入力、即時確認できるように調整中です。今は現場担当者が紙に書いていたものを後でExcelに入力する作業を行なっていたので、この作業も無くすことができます。

これらの情報はNotionでまとめて管理される予定です。Notionでのまとめ方については、また別の記事でみなさんにご紹介できればと思います。今後のゴロさん、現場の方々の活躍に期待ですね!

さて、Airtableでの工程管理のご紹介、いかがでしたでしょうか。
今回、ゴロさんにお話をお伺いしていると「ある程度既存のやり方を尊重しつつ、新しいやり方をみんなでまずはやってみる」がDXだなと思いました。


「今すぐにでもこの手法を実施したい!」「Airtable使ってみよう」と思ってくださった方もいらっしゃったのではないでしょうか。そういった方はゴロさんが運営されている「Notion for ものづくり」へお問い合わせください。

https://m.facebook.com/groups/946523732789831?id=946523732789831&ref=content_filter&_rdr

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