ゲーマーのためのマッチングサービス「CLITCH(クリッチ)」を立ち上げた佐藤さん。大学生で起業し、NoCodeCampで出会った「あぽとさん」とノーコードツール「Bubble」で「CLITCH」の開発を進めています。
ゲームは「遊び道具」ではなく「遊ぶ場所」と称する佐藤さんが描く理想のゲーム人生とは!?
【ゲストプロフィール】
佐藤 将彦さん(@Clitch10)
「いつものゲーム仲間」を探せるゲーマー向けコミュニティサービス「CLITCH」を提供するCLITCH株式会社(クリッチ)の代表。
大学生ながら、OPEN VENTURES株式会社からの出資を受け「CLITCH」をノーコードツール「Bubble」で開発。
- 1. ゲームで起業!?ゲームコミュニティ「CLITCH」とは
- 2. CLITCH開発のきっかけは16年間のゲーム生活で気付いた”ある”こと?
- 3. ゲームは遊び道具ではなく「遊ぶための場所」である!
- 4. CLITCHはコミュニティ参加のハードルを下げる役割も!
- 5. 自分のゲームレベルを上げるためのコミュニティ参加も可能に
- 6. 起業しようとした理由はCLITCHの開発に打ち込みたかったから!?
- 7. CLITCHをノーコードで開発した理由とは?
- 8. CLITCH開発のキャッシュアウトを考え開発速度の速いノーコード開発を選択
- 9. 【後編へ】CLITCH開発の資金調達やマネタイズについても深掘りしていきます!
ゲームで起業!?ゲームコミュニティ「CLITCH」とは
本日はよろしくお願いいたします!
突然ですが、CLITCHとはどんなサービスなんでしょうか?
ゲーマーが仲間を探すときに使うサービスです。
CLITCHでは、クリップと呼ばれるゲームのプレイ動画を使って、ユーザーが活動内容を投稿します。
それを見た他のユーザーがそこに入っていく、というサービスになっています。
CLITCH開発のきっかけは16年間のゲーム生活で気付いた”ある”こと?
CLITCHを開発するきっかけはなんだったのでしょうか?
オンラインゲームの問題点は「ゲーム仲間を探せない」!?
「ゲーム仲間を探す心理的なハードルをどうにかしたい!」という思いがありました。
心理的ハードルとはどのようなものなのでしょうか?
相性の良いゲーム仲間をオンライン上で探すというのは、実は大変なんです…。
顔を知らない人たちの輪の中に突っ込んでみて、実際にプレイしてみて、相性が合ったり合わなかったりということを繰り返さないといけません。
それはたしかに大変ですね…。
ゲーマー同士の仲間探しの中で、我々が大きな問題だと思っているのが、「一緒にプレイしたい人を探せない」ということなんです。
僕自身も16年間ゲームをやってきて、一緒にプレイできるゲーマーを探せる場所がないことに不便さを感じていたのでCLITCHを作ろうと思いました。
他サービスとの差別化でマッチング機能の強化
一緒にゲームをするコミュニティやサービスが、これまで無かったのでしょうか?
現在は出てき始めていますね。
もともとゲーマー仲間募集の掲示板などはありましたし。
ただPC市場を取っているサービスがまだなかったので、CLITCHではそこを狙っていこうと思いました。
オンラインゲームではコミュニケーションツールとして「Discode(ディスコード)」を使う方もいると思うのですが、チャットやコミュニケーション機能などはあるのでしょうか?
Discode とは
アメリカで開発されたコミュニケーションアプリ。音声通話やチャット機能を使ったコミュニケーションが可能。
CLITCHの強みである「ゲーマー同士のマッチング」部分をまず確立させてから、コミュニケーション機能を強めていこうと考えています。
現状だと、CLITCHを使いながらDiscodeも使うというような併用にはなります。ただ、ユーザーに価値提供をしてコミュニティが根付いたらDiscodeの部分も巻き取るイメージです。
ゲームは遊び道具ではなく「遊ぶための場所」である!
仲間がいたほうが良いメリットと、なぜ仲間にコミットするという発想になったのかの背景があれば教えて欲しいです!
仲間と一緒にゲームをするメリットとは
「仲間と雑談をしながらプレイする」というのがゲームをかなり楽しくする要素なんですよ!
一人でゲームする人もいますが、違いはなんでしょうか…?
もちろん一人でやるのも楽しいですよ!
複数が良いか一人が良いかはプレイスタイルにもよりますね。
なるほど…!
ゲーマーそれぞれのプレイスタイルがあるんですね!
ただ、基本的にオンラインゲームは複数人でプレイすることが前提で作られていて、ゲームによっては声を通したコミュニケーションが前提になってることが多いんです。
コミュニケーションツールの一つとして「ゲーム」がある、というイメージでしょうか?
僕たちの中では、ゲームは遊ぶための道具というよりは「遊ぶための場所」というイメージなんです。
CLITCHは、一緒に遊ぶ人を探す場所という位置付けとしています。
ゲームが「遊ぶための場所」という発想はありませんでした…!すごい!
ゲームのプレイスタイルが違うと楽しくゲームができない場合も
ゲーム仲間を集める際の実体験やエピソードはありますか?
プレイスタイルの違いで、普通なら言わないようなことを言われたりとかありますね。
例えばどのような…?
強さを目指している人たちと楽しくやりたい人が一緒にやると、雑談がミーティングっぽくなったりするんですよ。
それが苦痛だという人もいますし、人によってはかなりひどい暴言を浴びせてくることもあります。
プレイスタイルが違うとゲーム中の対応も変わるんですね…。
プレイスタイルの違う人とのコミュニケーションのズレや暴言を経験すると、コミュニティに入ることに抵抗が生まれちゃうんですよね。
逆にコミュニティ内に人を入れたりする場合も同じで、「どんな人なのか」が気になるのもあり得ます。
楽しくゲームをプレイするためには、プレイスタイルの相性が重要なんですね。
CLITCHはコミュニティ参加のハードルを下げる役割も!
「CLITCH」を拝見したんですが、実際にプレイをしている映像が見られるんですね!
そうですね。
プレイ動画の中でもプレイヤーの声が多く入っているのが特徴です。
例えばプロゲーマーっぽいプレイ動画がCLITCHに投稿されていたら「自分もこの人とやれば上達できるんじゃないか」とか感じてもらえると思います。
逆に雑談をしながらゆるくゲームをしていたら「雑談ベースで楽しめそうだな!」とか。
たしかに!
どういうプレイスタイルなのかが実際のプレイ動画で事前に分かるのは嬉しいですね!
全てが見えるわけではないんですが、楽しそうにやっていたら、一緒にやってみたいって思うじゃないですか。
自分のプレイ動画を見せることによって、コミュニティ参加へのハードルを下げるのが目的なんです。
自分のゲームレベルを上げるためのコミュニティ参加も可能に
コミュニティに参加することで、初心者の方がゲームのレベルアップに繋るという効果も狙っているんですか?
狙うまでではないですけど、そういうこともあり得るとは思っています。
複数で行うオンラインゲームは、基本的に複数人でやる前提で作られているんですよね。
だからゲーム側は仲間が必須とは言わないですけど、やはり必須なんですよ。特にeスポーツ系のゲームになると。
なるほど…。
一人じゃ限界のある部分もあるから、仲間も必然的に必要になるんですね…!
起業しようとした理由はCLITCHの開発に打ち込みたかったから!?
現在大学生ということですが、どうして起業しようと思ったんでしょうか?
起業の理由は、単純にガッツリ開発ができるからですね!
それ加えて進路を考えたときに学生起業があると知って、「そういう道もあるのか」と思ったのもきっかけです。
学生起業は勇気のいる選択だと思うので「すごい決断をされた方だ…!」と尊敬します!
CLITCHをノーコードで開発した理由とは?
どうしてCLITCHをノーコードで開発しようと思ったのでしょうか?
あぽとさんがゲーマー向けのマッチングアプリを作ったのがきっかけ
「あぽと」さんがゲーマー向けのマッチングサービスをノーコードで作って賞をもらっていたので「ノーコードでも作れるんだ」と知ったのがきっかけです。
あぽとさん とは(@apopotoapoto)
ノーコードツール「Bubble」による開発を行うノーコードエンジニア。CLITCH開発に参加している。
2020年11月に「NoCodeCamp」に仮入会で入らせてもらい、あぽとさんと知り合いました。
NoCodeCampが、はじめましての場所だったんですね。
そうなんです。
知り合ってからは個人的なアドバイスをもらっていく中で、今はCLITCH開発を一緒にやっています。
NoCodeCampに参加してあぽとさんと協働へ
Bubbleを使っているのも、あぽとさんの影響ですか?
いろんなノーコードツールを触ってみて、Bubbleが一番使いやすかったんですよ。
ご自身も開発に携わっているんでしょうか?
僕はアップデート版の開発には僕はほとんど手をつけていないです。
今は共同創業という形のフロントエンジニア兼デザイナーの人とあぽとさんが連携して開発を進めています。
エンジニアとノーコードエンジニアとデザイナーと、三者三様のポジションで開発できる環境を整えたのはすごいですね…!
CLITCH開発のキャッシュアウトを考え開発速度の速いノーコード開発を選択
ノーコードを選んだ理由や、魅力に感じた部分はありますか?
スピード感ですね!
ちゃんと開発しようと思うと1〜2ヶ月はどうしてもかかりますが、もうほとんど完成しちゃっています。
スピード感ある開発は佐藤さんにとっても重要だったのでしょうか?
出資していただいて開発しているので、出資額がキャッシュアウトする前に爆速で進めないといけませんでした。
CLITCHの機能を試す開発となると、早く作ってユーザーの反応を見ながら改善するという流れが重要です。
Bubbleだとスピード感を持って改善案を反映できるので、ノーコードの大きな強みとして感じています。
【後編へ】CLITCH開発の資金調達やマネタイズについても深掘りしていきます!
ノーコード「Bubble」で開発された「CLITCH」のマネタイズや資金調達の詳細は後編に続きます!
「ノーコード開発でどこまで可能なのか」
「企業レベルのノーコード開発だと何が必要なのか」
という内容を佐藤さんに答えていただきました。
Bubbleを使ったノーコード開発について参考になる内容なので、ぜひお楽しみに!