Bubble開発できるのは20人以下!?ノーコード教育で人材不足の未来を変えろ!

Bubble開発できるのは20人以下!?ノーコード教育で人材不足の未来を変えろ!

今回は「NoCodeCamp」に参加しているBubbleのエキスパートである「Ryo」さんにお話しを伺いました。

Bubbleに特化した開発を得意とする「Ryo」さん。1年前に初めてノーコードに触れ、今では受託開発のみならず、学生コミュニティや教育事業を展開する会社を起業するまでに!

そんなBubbleノーコーダーのRyoさんがどのような開発を進めてきたのか、また今後どのような開発を行なっていくのかを取材してきました。

今回の記事を読めば、

Bubbleでどのようなことができるの…?」
「これからBubbleを触るときに必要なことは?」

などの疑問が分かるようになりますので、ぜひ最後まで読んでいただき参考にしてみてください。

【ゲストプロフィール】
Ryoさん(@PluginRyosan
株式会社Ganache代表。産業技術高等専門学校4年。
中学2年時マサチューセッツ工科大学へ短期留学。NoCodeCampの「Bubbleエキスパート」。
「NoCode学生会」や地方創生DXなどの事業活動に加え、最近ではノーコードの教育事業も展開していくなど幅広い活動を行う。技術顧問として2社経験。

ノーコードを始めて1年間で起業するまでに!

Ryoさん、本日はよろしくお願いいたします!
まずは、現在は何をされているかお聞かせください。

株式会社Ganache(ガナッシュ)という会社を今年の4月末に立ち上げさせていただきました。
主に受託開発や「NoCode学生会」というコミュニティの運営、地方創生のDXなどを展開しています。

最近ノーコード開発で起業を考える方が少しずつ増えてきたように感じます。
Ryoさんはノーコードを始めてどれくらいの期間で起業したんですか?

1年くらいですね。
去年開催された学生限定の「NoCodeCamp杯」で初めてSNSアプリを作りました。

NoCodeCamp杯とは
NoCodeCampが主催した学生限定のノーコードの開発イベント。
総勢98名の全国の学生が集まった。

え、1年!?
1年で起業できるくらいまでノーコードってスキルアップできるんですか!?

ここまでスキルアップできたのも、インターンなどにいろいろ参加したりして受託開発メインで回していたからだと思います。
自分でアプリを作るだけではここまでできてなかったかもしれません。

自分でアプリを作るのと受託開発案件は開発レベルが段違い

最近ではノーコードを扱う人が増えてきたなという印象があります。
ただ、扱う人とは別に、開発が出来る人というのはどれくらいいるのでしょう?

受託開発は細かい仕様も妥協できない!

少ないですね。
例えば、自分のアプリを開発出来る人と、受託案件で開発出来る人って全然レベルが違くて…。

具体的にどういうレベルの違いがあるんですか?

例えば、自分で開発していると少し妥協してしまう場所があるじゃないですか。
レスポンシブだったりとか、細かい仕様の部分とか。

たしかに。
まずは形作ろうとすると思います。

でも、受託開発案件だとまず妥協してくれません。
細部をちゃんと詰められるかという作業が、実は一番時間かかったりするんですよ。

そうなんですか…!
あ。でも記事を執筆だけのときよりも、準備だとか修正の方が時間かかってるかも…。

だから、細部への詰め作業を耐え抜いてやれるかどうかが必要なんです。
そのためには気力や根性がそもそもある人じゃないと大変に感じてしまうと思います。

あとは、自分の開発だとシステムの裏側や構築部分がどんなに汚くても、動けば一応オッケーなんですよね。

見えないところを綺麗にするのは後回しにしちゃいがちですね…。

でも会社からの受託開発案件だと、のちの保守運用まで考えたうえでアプリ開発が求められます。
だから、裏側も綺麗に構築していないと、そもそも許してもらえないんです。

なるほど…!
開発だけじゃなくて、運用し続けることもちゃんと考えて開発しないといけないんですね…!

本格的なノーコード開発だと要件定義力も必要

裏側まで綺麗にするとなると、何か他にも考え方や必要なスキルが求められそうですね…。

要件定義力がプラスで必要になってきます。

要件定義力か…。
他にも取材した方々仰ってましたが、要件定義力はやはり絶対に必要なんですね。

マストです。
受託開発などを請け負うのであれば、簡単にでもプログラミングの知識は身につけておく方が良いと思います。

ちなみに、要件定義力のあるノーコード扱う人というのは、まだ少ないのでしょうか?

要件定義がしっかりできるノーコーダーは、まだまだ全然少ないという感覚ですね。

 Bubbleが扱える人は20人程度!?

最近どこの会社も言ってるんですけど、Bubbleができる人材が足りなさ過ぎるんです…。

日本でバブルちゃんと出来る方って何人ぐらいいるんですか?っていう質問を結構されます。

気になります!
Bubbleで開発できる人材は何人くらいいるのでしょうか?100人とか?

僕は基本的に「20人はいないです」って回答してますね。

めちゃくちゃ少ないじゃないですか!!
20人もいないんですね…。

いないですね、本当に少ないです。
現状の市場だとBubble開発できる人材は、最低でも100人まで増えないといけないと思っています。

Bubbleの学習環境もプログラミングのように整備されていないと思うので、100人に早く到達するように学べる環境づくりが大切ですね!

Bubbleでノーコード学習コンテンツのプラットフォームを開発!

人材不足も考慮して、eラーニング教材を今作っている最中なんです。

そうなんですか…!?
行動力がすごい…!

学習のプラットフォームも独自で開発しようとしていますよ。

無いから作る!という発想ですね!
学習プラットフォームもノーコードで開発しているんですか?

プラットフォームは「Webflow」で開発してます。
プラットフォーム自体の完成は8月〜9月くらいの予定です。

プラットフォームが完成次第、教材である動画やテキストを入れていけば、いつでも事業として走らせられますね!

でもWebflowだと、データの容量の部分で物足りないのかなと思っちゃうのですが…。

そうですね。
だから、Webflowのストレージをどこかに逃がせないかと考えてます。

データベースを扱うのであれば、ノーコードの「Airtable」とかがありますよね。

そうですね。
ただ、僕がノーコードを触る前に「flutter」のエンジニアをやっていたので「Firebase」はアリかなと思っています。

flutterとは?
Googleが開発した無料オープンソースのソフトウェア開発キット。

Firebaseとは?
Webアプリ開発のプラットフォーム。クラウド型のデータベースを構築してバックエンド処理をしてくれる。

そもそもflutterのエンジニアだったんですか!
だからFirebaseにも知見があるんですね!

パソコンを持っていないのにプログラミング学習を決意!

ではRyoさんは、そもそもエンジニアを目指していたということなのでしょうか?

そうですね!
エンジニアになろうとして、プログラミングを学習し始めました。

バイトの時給が上がらなかったからプログラミング学習をスタート

エンジニアを目指した理由は、どのようなきっかけがあったんでしょうか?

居酒屋のバイトの時給が上がらなかったからです笑

ええ!!?時給!?
どういうことですか!?

flutterやプログラミングの学習は高専に入ってからなんですけど、高専入ってすぐに居酒屋のバイトを始めたんです。

ふむふむ…。

しばらくして気付いたんです。
ここじゃ給料上がらないって。

プログラミングで時間労働から脱却したかった

給料がなかなか上がらないって、バイトだと普通なんじゃ…。

たぶん僕自身が、単純に時間労働があまり好きじゃなかったんだと思います。

え、高専の頃ですよね…?
社会人じゃないですよね…?

18歳です。
高専4年目になります。(大学1年生と同期)

学生のときに時間労働がイヤだとか、考えたこともなかったです…。

(笑)
まあ9連勤とか普通にしてたのでちょっと辛いなっていうのはありました。

それと、最初は自分の給料が少なくてもいいから、頑張りに応じて昇給するシステムがどこかにないかなって思っていました。

そんなときにプログラミングと出会ったと?

おっしゃる通りです。
でもパソコンを持っていなかったので、バイトの9連勤を重ねて、なんとかMacBookを自分で買って学習をスタートさせました。

学習を始めてからはとにかく無心でしたね。
バイトも辞めたので、プログラミングで稼ぐしかない!という状況を作りました。

すごい熱量と行動力…!
不安とかはなかったんでしょうか?

人って窮地に立つと案外やれると思っているので、不安よりも、とにかくやるしかない!という気持ちでした。

ノーコード学習のプラットフォームで受託開発の循環をつくる!?

でもRyoさんのように、ストイックにガンガン行動できる人って少ないと思うんですよ…。
ノーコードも、プログラミングよりも学習しやすいかもしれないですが、独学だと止まっちゃう方もいそうです。

そのためにも、ノーコードの学習ができるプラットフォーム開発しているというのもありますね。

なるほど!
そこに繋がるんですね!

そうですそうです。
開発したプラットフォームの教材で学習してくれた方や良いなと思ってくれた人がいたら、弊社の案件をお願いしたりみたいな動きも想定してます。

toCの案件に関しては、実力が付いてきた方から案件を振っていこうと考えています。
toB向けとしても、教材を活用してスキルを学んでいただき開発後の保守を自分でやれるようになってほしいです。

え!?Ryoさんは保守の案件を受けない、ということですか!?
売上が下がるとかの問題も出てくるんじゃないかなと思うのですが…?

自社で保守ができれば内製化できるので、後々の企業さんにとっても良いと思うんですよ。
あとはBubbleについてある程度理解しているクライアントさんだと、僕らとしても話しがしやすいんですよね。

知識があれば、共通認識も増えるのでコミュニケーションコストも削減できますね!

そうですね!
Bubbleの教育事業がtoCにもtoBにも活用できれば、受託開発も回りやすくなると思います。

ノーコードをExcelと同じ感覚で扱えるようになる未来

今後のノーコードの展望はどのように思いますか?

今後ノーコードが普及していくのであれば、みんながExcelのように触れるレベルになってほしいですね。

Excelレベルですか!?
ノーコードを扱える人がかなり増えてるイメージですね!

僕の事業ではBubbleをメインで扱っているので、小中学生にちょっと難しいかもなとは思うのですが、今後の小中学生にノーコードがマストになる社会が必要だなって思うんです。

そう考えたときに、じゃあ小学校中学校に教育したいな、なんて思っているんですよ。

なるほど。
今プログラミングが義務教育になっているように、ノーコードも教育されるようになるだろうと?

そうですね。

ノーコードを図画工作のようにしたい!

例えば、小学校のプログラミングの授業だと、多分スクラッチとかやると思うんですよ。

そうですね、よく子供のプログラミング学習などでは使われますよね。

たしかに、スクラッチの良さとして子供でもプログラミングの概念が学べます。
でも、小中学校のプログラミングの授業って持ち帰れるものがないじゃないですか。

持ち帰れるもの、ですか…?

そうです。
例えば、図画工作の授業とかって、授業で何か物を作ったら家に持ち帰れるじゃないですか。

僕はその持ち帰るという形式が良いなって思っているんです。
出来上がったものを持ち帰ってあとで使えたり、親に見せられる物がある方が子どもにとって刺激になると思うんです。

たしかに!
僕も図画工作で作った間接照明を家で使ってました!

僕も小中学校で作った、出来の良かった作品はまだ家にとってあります笑

良いですね良いですね!
出来上がりが見えると嬉しいですもんね!

そういう感情が生まれないかなと思って、持ち帰れる物を作る授業をプログラミングでやれないかなと考えています。

なるほど!楽しそうです!

持ち帰れる授業となると、ノーコードは相性が良くてやりやすいと思うんですよね。
アプリを短時間で作れちゃうので。

完成したアプリをみんなでシェアしたり親御さんに見せたりというのを、今後できるような形にしたいなと思っています。

ノーコードから生まれる家族とのコミュニケーション

実際にそういった授業はやられた経験があるのでしょうか?

実は、最近オフラインでひっそりと。
小学生向けのノーコード教室みたいな少しだけやり始めてですね。

もう始めていたんですね!

基本的にGlideなどを教えています。
「ここをこう動かすとこう動くよ」みたいな感じで解説をしながら作ってもらうんです。

1時間ぐらいかけて授業するので、お母さん方には近くのカフェとかで休んでてもらって。
終わる時間に迎えにきてもらったタイミングで、GlideのURLが出来ている状態にします。

GlideはURLでアプリを共有できますからね!

そうです!
完成したGlideアプリのURLをお母さん方に渡しせば、帰り際に息子や娘が作ったアプリをお母さんも見られるようにしています。

そうすればお母さんも「こういうの作ったんだ!」というのが分かりやすいので、家族の会話の話題にもなりますし!

素敵ですね!
アプリ作りを通して、家族との時間が豊かになるんですね!

そうですね!
もう少し大々的に、こういうことがやりたいですね笑

僕に子どもができたら、絶対Ryoさんのノーコード教室通わせます!

プログラミングもノーコードも専門用語を覚える必要はない

でもGlideって英語や専門用語が出てきますよね?
教えてるお子さんは理解してるんでしょうか?

いえ笑
でも意外と気にしてないんですよ。

単純によく分からない言葉を無視してるんだと思います。
僕の解説を聞いて作れているので気にしないんでしょうね笑

なるほど…!
子供すごい…!

日本語で説明さえしてあげれば、英語のツールであろうがあんまり関係ないんだと思います。

子供だけじゃなくて、大人も同じく英語のツールだからといって苦手意識持たなくていいよって言えますね!

そうですね。
ノーコードで物を作るとなると、ツール選定の難しさや、そもそもツールの勉強の難しさはあると思います。

でも、根本にあるのはプログラミングなので、少しでもプログラミングに触れやすい入り口を見つけていただければ良いなと思います。

まずは触れてみることが重要なんですね!

とはいえ、プログラミングと言っても専門用語を覚える必要性は別にないんですよ。

自分の知っている単語に置き換えてイメージで理解が出来れば大丈夫です!
そこから少しずつ進んでいければ良いのかなと思います!

とても良い話が聞けました!
Ryoさん、本日はありがとうございました!

ノーコードを扱える エンジニアに特化した人材紹介

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