【不動産DX成功事例】あいホームのバーチャル展示場で契約数が128%増になったノーコード戦略とは

【不動産DX成功事例】あいホームのバーチャル展示場で契約数が128%増になったノーコード戦略とは

こんにちは!NoCodeCampメンバーの西山です。

今回は「あいホーム」の伊藤社長に、どのようにしてノーコードを使って不動産のDX化に成功したのかを聞いてきました!

「ノーコードでDXしてみたいけどどう進めれば良いのかわからない…」
「そもそもノーコードでDXは可能なの…?」
「ノーコードでどんなものを作ればDXできるんだろう…」

上記のような悩みを持っているあなたもこの記事を読めば、ノーコード開発でDX化がどのようなものなのかが分かるようになり、具体的な行動の参考になるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

【ゲストプロフィール】
伊藤 謙さん
宮城県仙台市「株式会社あいホーム」の3代目社長として2020年5月から新任。
2020年宮城県住宅着工ランキングではタマホームや住友林業などの大手を抑え5位にランクイン。同ランキングの「価格ランキング」では1位を獲得。
コロナ禍のなかノーコード開発により国内初の「バーチャル展示場」をオープンし成功させた。
2021年3月には『DXで生産性最大化、少数精鋭で高収益! 地域№1工務店の「圧倒的に実践する」経営』を出版。販売からわずか2ヶ月で1万部を突破する。

契約数が昨年比128%増!?劇的な不動産DXの効果とは

本日はよろしくお願いします!
早速なんですが、現在あいホームさんではどのようなサービスをされているのでしょうか?

バーチャル展示場で契約数が昨年比で128%増に!?

あいホームでは「バーチャル展示場」でお客様にスマホやパソコンから物件を内見していただくサービスを進めています。

バーチャル展示場…?スマホで内見ってどういうことでしょうか?

実際に見せた方が早いですね!画面共有しましょう!

参照:あいホーム「バーチャル展示場」

ええ!!すごい!!
こんな綺麗に物件の中をスマホやパソコンから見れるんですか…!?

そうなんですよ!
おかげさまで経営も回復してきました。

どれくらいの効果があったか教えてください!

3月にバーチャル展示場をオープンしてからは、昨年と比べて契約数が128%増になりました。

昨年の4月と比較すると契約数は18件から20件に増え、5月は昨年11件だったのが16件まで伸びましたね。
本当にありがたい反響をいただいていると実感しています!

コロナ禍のなかでも契約数を伸ばしているのはすごいです…!
バーチャル展示場は大きな効果があったんですね!

コロナ禍で来場者が通常の半分程度まで落ち込みましたが、バーチャル展示場をオープンして「家を実際に見なくても購入してくれる」という体験ができたのは貴重な体験でした。

「実際に家を見ないと買わない」というのは、ただの偏見だったんだなということに気付かされましたね。

1,500人に急増したユニークユーザーの動きも分かるようになった!

参照:あいホーム「Spacely」

契約数が増えたということは、実際に購入を検討してくれるお客さんも増えたってことでしょうか?

大幅に増えました!
バーチャル展示場をスタートさせた結果、ありがたいことにユニークユーザーが2週間で1,500にも増えましたね。

コロナ禍前ではウチに足を運んでくれるお客様は月に100組ほどが最大値が現状でしたので、15倍ほどの増加です。

ユニークユーザーとは
特定の期間内にWebサイトを訪れたユーザー数。IPアドレスなどを分析してカウントするので同一ユーザーの重複なくWebサイトに訪れる人数を把握できる。

100組が1,500!?スゴすぎます…。
実際にバーチャル展示場でのお客さんの動きなども分かるんでしょうか?

分かります!
バーチャル展示場に来てくださるお客様は、何度も同じ物件を見てくださる方や、いろんな物件を見てくださる方などさまざまです。

だいたい250〜260秒ほど滞在してくださるので、物件への興味があるんだなという参考にもなりました。

実際に物件購入につながるユーザーがどのようなお客さんなのかが把握できるようになったのは助かりますね!

実際にお客様からも「バーチャル展示場で何度も物件を見ているうちに住むイメージが湧いた」というお声をいただいたのもありがたかったです!

お客様の今求めているものに手が届いた感じがしました。

やはりバーチャル展示場の強みは、どこでもいつでも何度でも見れることにあるんですね!

コロナ禍の不動産DXで顧客体験を180度変えると決めた

では、そもそも不動産のDX化に踏み切った理由をお聞かせください!

やはりコロナですね。
コロナ禍で不動産業界だけじゃなく世界中のいろんなものがリセットされてしまったじゃないですか。

だからお客様の購入体験を180度変えないといけない状態で、何か手を打つのに長期間の時間をかけるのは遅すぎると思いました。

とはいえ準備するには時間はかかりますよね…。

そうなんです。
だからプロトタイプを試作しつつ改善していくというPDCAを回しながら、事業の立て直しを進める方向で舵きりしました。

不動産DXのスピード感にノーコードは最適だった

でもプロトタイプ開発をするとはいえ、どうしても時間がかかるものじゃないのでしょうか…?

「Redfin」がノーコード開発でバーチャル展示場を作るきっかけに!

そこで見つけたのがRedfinというWebサイトでした

参照:「Redfin」

Redfinはアメリカの不動産会社なんですけどWebサイト内で物件の中を見れるサービスがあったんです。

しかもノーコードで開発しているということを知って「これだ!」と思いましたね!

ノーコードだとコード書かずに開発できるので確かにスピード感は速くなりそうですね!

Redfinのようなサービスが作れれば、お客様が実際に物件に足を運ばなくても買える仕組みができると思ったんです。

「和製Redfinを作る!」という気概で臨みましたね!

最速で事業を試せるのがノーコード開発の強み!

ノーコードの選定などはどのように行ったんでしょうか?

Redfinが「bubble」で作られていたので、bubbleで開発しようと思いました。

参照:「.bubble」

他のノーコードツールは検討しなかったんですか?

実は、ノーコードはbubbleしかないと思ってたんです笑

そうだったんですか…!?

でも結果的にbubbleでよかったですよ。開発の幅が広いし他サービスとの連携も豊富にできますからね。

bubbleでの開発はどなたに発注したんでしょうか?

NoCodeCampのコミュニティ内で探しましたね。
bubbleエキスパートのあぽとさんが適任だと思いお願いしたんです。

NoCodeCampとは
NoCode専門のオンラインコミュニティ。300名近くのメンバーが所属している。

コミュニティ内でシステムの開発者を探せるのは良いですね!

そこから1ヶ月程度でプロトタイプができたのは本当に驚きでしたね!

1ヶ月で開発した試作品で結果が出ればOK!

1ヶ月ですか!?早すぎません!?

スピード感が魅力的でしたね!

完成品を見せられるのは社内でのプレゼンでも効果的ですし、何より、早め早めにリリースができますから。

でもプロトタイプだと本格的な実装が難しいのではないのでしょうか…?

僕はプロトタイプを作って試して結果が出ればそれで良いと考えています。

MVP制作で最低限の機能でサービスを試すのが重要なので、ノーコードはその通過点という認識です。

MVP制作とは
サービス提供に必要最低限の機能を実装して最初限の価値や利益を生み出す目的の制作手段のこと。

ノーコードは、MVP制作に本当に適していますね!

変化の激しい時代だからこそ、スピード感のあるプロジェクトが大切なんですね!

社長がDXを理解できるが成功のカギ!?

では、社内でDX化をしてみて難しいと感じたことはなんでしょうか?

社長や代表に理解してもらえるかどうかです。

特に高齢の社長だと理解されづらいですね。ただでさえ分からないのに事例も少ないから余計に敬遠しがちになります。

たしかにDXの成功事例はまだまだ少ないのが現状ですね…。

自分では感覚的にうまくいくと思ってても周りが理解してくれないとうまくいきませんからね

DX推進ではまず仲間集めから始めよう!

そんな難しい状況のなか、どうやってDX化を進めたんですか?

まずは理解者を集めてチームを作ることにしました!

どのようにチーム作りをしたのか教えてください!

分かってくれそうな人に直接伝えて、コツコツ仲間を集めていきます。
シンプルですが、一番効果的です。

そうして集まった人たちにも役割を与えますね。

具体的にはどんな役割ですか?

たとえば、サービスのマニュアルを作るとかサービスを社内に普及するとかですね。

役割を与えて動いてもらうと、誰がサービスを理解して誰が理解していないのかの把握にもつながりました。

けっこう戦略的に普及してますね…!

あとは賞金付きでサービスに関する大会とかも開きましたね!

すごい…!徹底した普及活動だ…!

DXで肝心なのは使う従業員がちゃんと理解してくれている状態を作ることです。
DXを理解して分かってくれた人から使ってくれるようになるので、理解してもらう戦略は重要ですね。

 DXを社長に理解してもらえるための下準備のコツとは?

かなり綿密に戦略を立ててましたが、 DXを進めるための下準備のコツとかってあるんでしょうか?

DX推進には期間設定が必要です。

期間設定とは具体的にどのようなことでしょう…?

たとえば、DXを進めるのも1ヶ月と決めてしまいます。そして、絶対1ヶ月で結果を出すようにするんです。

なるほど!成果が出るまでの期間を決めちゃうんですね!

そうです!
期限を設けて使ってくれる従業員がメリットを感じられるようにならないとダメです。

従業員にメリットをイメージさせられたかどうかのやり取りや努力は絶対必要だと思います。

従業員とトップのコミュニケーションも重要なんですね!

そうですね!
だから DXで他の企業の社長さんに言いたいのは「若い人に任せてください」ということ。

若い人に言いたいのは「社長が一番求めていることからDXを始めよう」ということですね。

バーチャル展示場がコラボしていくおもしろさとは!?

最後に、これからあいホームさんはどのような展開をしていこうと考えているのかをお聞かせください!

まずはバーチャル展示場で他企業とのコラボですね!

コラボですか…!?
どんな企業とコラボするのでしょうか!?

実は3月に「Francfranc」さんとコラボした物件もバーチャル展示場でオープンしたんです!

参照:あいホーム「バーチャル展示場」Francfrancコラボ

綺麗でオシャレな空間ですね!!

Francfrancさんのインテリアを使わせていただいて物件紹介しているんです。

このようなコラボをどんどん展開させたいですね!

バーチャル展示場×〇〇のコラボってまだどこも本格的にしていないので楽しみです!

発売から2ヶ月で1万部突破!?社内DXの事例本を出版!

あとは、今回のDX化についても書籍にまとめたので、この本を事例にDX化のお役に立てれば嬉しいですね!

僕も読ませていただきましたが、図解が多くて読みやすかったです!
中小企業による社内DXの事例としても活用できそうです!

図解は読みやすくなるように意識しましたからね(笑)
ぜひいろんな方に活用してほしいです!

これからのあいホームさんの活躍が楽しみですね!

実は他にもいろいろ動き出したいこともあるのですが、長くなっちゃうのでこの辺で(笑)

ええ!!?気になります!!
では、それはまた次の機会にでも!

そうですね!楽しみにしていてください!

はい!
伊藤社長、本日はありがとうございました!

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